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2021.03.23

天ぷら火災の防止対策と正しい消火方法

【天ぷら火災はなぜ起こる?】
現在市販されている天ぷら油(菜種油、コーン油、大豆油等)はその温度が発火点(約360~380℃)以上になれば、 火種がなくても発火して燃焼をはじめます。
一般に家庭で使用する油量程度の天ぷら油(使用前のもの)を家庭用ガスこんろで加熱すると、約5分で揚げ物に適した温度(約160から200℃)に達し、 そのままの状態で放置しておくと約10分ほどで異臭とともに白煙が立ち始め、20~30分で発火点に達し火がつきます。
また、天ぷらなどに一度使用するなど、鍋に揚げかす等がある場合には、それが灯芯となって200℃近くで発火することがあり、 加熱し始めてから発火するまでの時間が短くなることがありますので、ちょっと目を離したすきに火災になってしまうことが考えられます。
天ぷら火災を防ぐには、まずは天ぷら鍋をかけたまま台所を離れない!とういことが第一です。
どうしても離れる必要がある時は、どんな短時間であろうとも、火を消す習慣をつければ火災は防ぐことができます。

【天ぷら火災が起こった時にやってはいけない事】
水は絶対かけてはいけません。
焦って水をかけたり、水分の多い野菜を入れると炎が爆発的に拡大し、周囲に油が飛散して、大やけどを負ったりするなど大変危険です。
慌てないで炎の状態を確認し適切な対応を取るようにしてください。
また、火炎に包まれた天ぷら鍋を屋外へ搬出したり、窓等から屋外へ投げ捨てる例も見られますが、 火傷を負うなど二次的災害につながる恐れがあるのでやらないでください。

【天ぷら火災の正しい消火方法】
①炎が小さく(炎の高さ10cm程度)油面上をちらちら動き回っているような場合
こんろの火を止め、鍋の全面を覆うふたをして空気を遮断することにより消火することができます。
ただし、すぐにふたをとると再び発火するおそれがありますので、油温が十分下がるまで待ちましょう。

②炎が大きい場合
消火器で消火する方法が最もよい方法です。
天ぷら油火災への効果や操作性を考慮し、強化液、水(浸潤剤入り)又は機械泡といった液体系の消火薬剤を使用した住宅用消火器や、 スプレーのように使用するエアゾール式簡易消火具などで消火を行います。

③消火器以外の消火方法
濡れシーツ、バスタオル等で鍋を覆い、空気を遮断することにより消火することもできます。
この方法は、かぶせるときに炎でやけどをしたり、あやまって鍋をひっくり返したり、鍋を全面的に覆うことができないこともありますので、十分注意して行う必要があります。

【その他の注意事項】
なお、消火後安全な状態になってから、ガスの元栓を閉めることも忘れずに行ってください。
天ぷら油火災は、未然に防止できるように日頃から心がけることが大切です。
万が一火災が起きた場合には、慌てずに落ちついて対処することが第一です。
天ぷら油火災の危険性を十分に認識し、消火器の使い方などいざというときの行動力を身に付けておきましょう。